今回のお話は“お金”です。
お金。これがなくては始まりません。事業スタートに向けて、どれくらいお金が必要なのか。そして、その金額に対して、自分でまかなえる金額はいくらか、足りない金額はいくらなのか試算してみましょう。
ちなみに、「2011年度新規開業実態調査」(日本政策金融公庫 総合研究所調べ)によると、創業資金の調達先として「自己資金」と答えた方は全体の26%で、自己資金以外には、金融機関等からの借入金が58%、配偶者等が7%、その他が9%となっています。
日本政策金融公庫HPより
自分で十分持っていれば別ですが、足りない場合は「借りる」しかありませんし、そうなると「返済」のためのシミュレーションが必要となります。
資金の借り入れ、返済については、エクセル等の表計算ソフトを活用して、将来の収支見通しを立てて、予測していきましょう。以下のように文字の羅列でも結構です。
手持ち資金 = 100万円 スタート
1月10日 = 家賃(2ヶ月分) = 15万円 (残高 85万円)
1月20日 厨房機器購入費用 = 15万円 (残高 70万円)
1月30日 原材料費(1週間分) = 3万円 (残高 67万円)
2月21日 宣伝広告費 = 5万円 (残高 62万円)
といった具合です。
その他、水道光熱費、給料、メニュー等の印刷費、税金といったお金が出ていきますし、売上として入ってくるお金もあるでしょう。
これまで「何を売りたいのか」「何を提供したいのか」「何が強みか」「ライバルとの違いは何か?」といったことを紙に落とし込んできたと思いますが、それにプラスして「数字」を落とし込んでみましょう。そうすると、これまでの計画、頭の中にあったことが実行可能かどうか、どこかに無理はないか、といった判断が可能となります。
当初の自分の予想では、、、、
平日は40人ぐらい来るだろう ―A
数字を落とし込んでみたら、、、、
平日に50人来なければ赤字だ -B
AとBでお客の人数が一致しません。こうした乖離がどこかに生じてきたら、計画は修正しなければなりません。
例えば、来店者数を増加させる仕組みが必要だ、と考えるのか、商品・サービスの値段をアップさせよう、と考えるのか。
大切なことは数字の帳尻あわせではなく、あくまでも無理のない計画修正をすることです。あまりにも無謀であったら、それはSTOPしなければなりません。
さて「借入」についてですが、創業者にとってとても助かるのが「日本政策金融公庫」。こちらは創業者のための融資制度を整備しておりますので、借入先の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。
ここまでの流れに出てきた、収支計画や返済については、同公庫のホームページが大変参考になります。是非ご覧下さい。
それでは、また次回!